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ドレスは脱ぎ捨てた

更新はまちまち。

11/18 A prosciutto flyng away

双子の友達と鎌倉に行った。前回会ったのは10月のはじめだったから1ヶ月ぶり。11時に鎌倉駅に待ち合わせだったのに、私は遅刻した。

電車に乗り、イヤホンをしてWochenende(ドイツ語で週末)という名前のプレイリストを開いてから、今年こそは読み切らねばと川上弘美「おめでとう」をカバンの中から取り出す。私の中のひとつの決まりとして、短編集や詩集やエッセイは一気に読まないことにしている。連続で読むにしても1日1話まで。そのせいで読み終わらないまま数年経ってしまったものがいくつかあり、これもそのうちの1冊。

合流して、まず向かったのは友達の念願だったというイワタコーヒーだった。私は6年くらい前に1度だけ来たことがある。晴れているけれど風が強い。人がいっぱい歩いていた。開店直後だったからかイワタコーヒーはさほど混んでおらずすぐに奥の席に通してもらえた。私はモンブランパフェとブレンドのセット、双子の友達は名物の二段のホットケーキとココアとサンドイッチを頼んだ。友達が4枚のポストカードの裏にクーピーでちょっとした旅のしおりのようなものを描いてきてくれた!1枚のポストカードには旅のタイトルと私たち3人のイラスト。あとの3枚には行きたいねと事前にピックアップしていたカフェの説明。

最初に運ばれてきたモンブランパフェは大きくて、しかも乗っている栗が甘栗ではなく渋皮栗!さらに栗のクリーム、生クリームの中のマロングラッセにバニラアイスもたっぷり使われていて贅沢で上品な甘さだった。次に運ばれてきたサンドイッチは、エビがプリプリ、レタスがシャキシャキで、ポテトサラダとコールスローまでついていて豪勢だった。ポテトサラダが特に美味しかった。1番最後にやってきたホットケーキは外カリカリなかふわふわ、バターとメープルシロップをいっぱいつけて、3人で分けて食べた!

イワタコーヒーでは私がオーストラリアに行った時の話を聞いてもらっていた。こんなことしたよとか、こんなものを食べたよとか。2人ともよく相槌を打ってくれた。

私たちの今日の目的は海辺でピクニックをすることだった。双子の友達がシートやらワイングラスやら小物やらお皿やらをバッグいっぱいに持ってきてくれた。お家で朝一番に豆からひいたというコーヒーも。イワタコーヒーを出て、鎌倉の大通りにあるワインショップへ向かった。そこには所狭しと品物が並んでいた。ふとオーストリアの白ワインが飲みたくなって店員さんに尋ねたところ2つ置いてあり、それはどっちもグリューナーフェルトリーナーだった。私はウィーンにいた時、リースリングばかり飲んでいた。それを買って足早に店を出て、次にスーパーで生ハムとサラミとチーズと友達の1人はお酒が飲めないためジュースを買った。

そのまままっすぐ20分ほど歩いたらすぐに由比ヶ浜に着いたのだけれど、砂けむりが目に直撃するほどの爆風でこのままでは生ハムが空を舞ってしまうと思い、海でのピクニックは諦めて近くにある公園へ場所を変更した。住宅街の中にある小さな公園に、シートを広げてチーズや生ハムを出してワインを注いだ。私はオーストラリアで買ったグルテンフリーのチョコチップクッキーを持って来た。控えめな音量で音楽を流しながら、秋のポカポカした陽を浴びながら。友達がルノワールの小さな画集を持ってきていたから3人で眺めた。ルノワール印象派になったのは少し後で、初期の頃は輪郭線がはっきりあると教えてくれた。しばらくそうやってごろごろしたり駄弁っているうちに私ともう1人の友達でワインを1本空けて、日も落ちてきたから片付けて、夕焼けを見るために海へ向かったけれど相変わらずのすごい風。やっぱり砂が目に入って痛い。何枚か写真を撮って早々に鎌倉の方へ戻り、喫茶店に入ってまた喋った。店内は薄暗かった。外を出る頃には日が暮れていて、また12月に会えたらいいねと話して解散した。

1万5千歩歩いた。

歩くのが好きな人が好きです。