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ドレスは脱ぎ捨てた

更新はまちまち。

12/12

終わるくらいなら始まりたくないと何度思い直しても衝動に抗えず始めては終わり、始めては終わりを繰り返した2021年。楽しい日々の裏でいつ来るかも分からない終わりに怯えて号泣する準備をしている矛盾と虚無を抱えながら。誰かに壊されるくらいなら自分で壊した方がマシだし、分かってもらえないのなら誰にも言いたくないしまず誰かに分かってもらいたいと思ったことなんてない。言葉の限りを尽くしても理解されないと苦しいのに、気持ち分かるよ、と言われたら分かられてたまるか、なんて思ってしまう。信じたいのに、誰のことも信じたくない。昔は丈の長いスカートなんて死んでも履くもんかと思っていた。恋をするのがいつも冬なのは、きっと寒さのせいなのだろう。寒い冬の時期こそ、人間の内に秘めた熱意が溢れるのだと思う。最初と最後だけ優しいなんて、そんなの優しい人じゃないよ、それなら途中もちゃんと優しい人でいて欲しかったよ。準備していた言葉の半分も実際に口に出せたことなんてない。何かを終わらせる時も始める時も、そんなに多くの言葉は必要ない。言い過ぎない方が良いと思うからだ。思い出に変わった途端、驚くべき速さで、全然良くなかったことまでまるで良かったことのように記憶が塗り替えられて美化されてしまうのは何故なのだろう、それはとても怖いと思う。それでも何かを始める勇気を捨てずに、これまでの日々を自分の重りや足枷や言い訳になんかにせずに。ああ、どこか遠いところへ行こう。世界の果てみたいな場所へ。連れて行って欲しいし、連れて行きたい。その気になればどこへでも行けそうな気持ちを大事にしたい。