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シナモン 12/3

学校に着いてからいきなり、今すぐキャラメルマキアートが飲みたい!という気分になった。乾燥のせいか今日起きた直後から喉が痛くて、ちょうど昨日、同じアパートに住む友人からもらったジンジャーの喉飴を舐めた。時刻を見れば始業時間の9時を1分過ぎていたけれど、まだ2人来てないし、先生も来てないからセーフだ、と自分に言い聞かせ急ぎ足で5軒隣のいつものパン屋にキャラメルラテを買いに行った。休憩時間にもまたパンを買いに行くだろう。

注文したら、レジとは別の女の人が店の奥から出てきて、ああ、いつもの君ね。なんて顔をされながら、Hi,と声を掛けられたから、Hallo,と返しておいた。ちなみにHalloは、英語のHelloのドイツ語綴りなのだ。

その女性と、レジの女の人と、わたししかいない9時数分過ぎのパン屋。その女性が私のキャラメルマキアートを作っている間、レジの女の人が彼女の背中を愛しそうに撫でていたから、もしかすると2人は恋人同士なのかも知れないと思った。でも私には関係ない。

行き同様足早で教室に戻ったら、たった数分間の間に、さっきいなかった人たちも、先生も、もうみんな来ていた。このマキアート、私がそもそも甘いコーヒーを飲まないこともあって統計の母数は限りなく少ないんだけれど、今まで飲んだマキアートの中で1番美味しかった。でもこのパン屋の飲み物は高い。量と値段のそれを考えると、スタバより高いことになる。でも美味しい。それからパンは安い。

家に帰って、ままが作ってくれたオムレツを食べた。コーヒーを飲んだ上にパンも食べたからまた胃が痛い。何がご飯もお酒も控えようと思っているだよ、私はほんとうは全然控えるつもりなんかない。いや、お酒は本当に控えようと思っているんだけれど…。

今日はまじめに授業を受けながらも、大好きな、日本にいる飲み友達とLINEで会話していた。お酒はお互いほどほどにしようね、なんて言い合っておいた。言葉の力は凄いから、本当は全然その気なんかなく言ったり言われたとしても、割とちゃんと心に残るものなのだ。私たち2人ともお酒が大好きだけれど、あなたの身体のことは心配だ。多分あなたも私の身体を心配しているだろうから。なあんだ、みんなお酒に逃げてんじゃん、って。その通りだね。

お昼ご飯を食べてから、やる気がなかったのでまた好きなミュージシャンのラジオをままと聴いて過ごした。わたしの好きなミュージシャン3人がそのラジオ限定でコラボしていて、坂本九上を向いて歩こう 他、4曲ほど歌っていた。そのうちの1人の女性のことをままはすごくよく褒めていた。ままはサザンオールスターズ桑田佳祐が大好きで、年に何回かライブに行っている。他のミュージシャンに興味を持つことは本当に珍しい。日本帰ったら彼女のライブ行く?と尋ねたら、うん、と返ってきた。

月曜日は、夕方から音楽学校のある日。朝は傘をささなくても良い程度だけれど雨が降っていた。音楽学校に向かう為に外を出る頃には晴れていて、それが嬉しかったから一駅歩いた。今日は4度くらいあったから、あんまり寒くなかった。手袋なしでも全然へっちゃらだ。

レッスンの時は、もちろんピアノが弾きやすいような格好をしていく。今日はTシャツと黒いパーカーに黒いストッキング、黒い短パン。前髪が上手く作れなかったけれど、新しい香水をはたいてからマフラーを巻いてコートを着てポケットに手を突っ込み足を進める。

空を見上げれば、水色と生成色の曖昧な模様が浮かんでいる。すぐそこから天使が降りて来そうな色で悪くない。最寄り駅から地下鉄でKarlsplatzまで行きそこから更にバスに乗っていたら、今度はバスの大きな窓越しに夕焼けが現れた。携帯をいじっていた手を止めて、前方をずっと見ていた。冬の雨上がりのそれは一段と綺麗で眩しくて、風や空気がスワロフスキーのようにきらきらと光っていた。バスを降りてからも、夕焼けを見ながら歩いた。

 

 

広い部屋の隅 ベッドの上で1人音楽を聴いていると、どうしようもなくあなたに会いたくなってしまうよ 君の顔が浮かんだ 本を読もう。